映画「月光」~性的トラウマの有様~



美しいピアノの音と共に響く主人公の絶叫
映画「月光」は、レイプ被害、性虐待を受けた被害者を描いた映画です。

622日(水)に新宿の新宿k's cinemaに映画を見に行き、624日(日)にNPO法人しあわせなみだの副理事卜沢さんが開催された『月光』観賞交流会に参加して、小澤監督からお話をお伺いしました。

622日(水)新宿k's cinema行った時は、ラッキーなことに上映後、小澤監督と杉山春さんのトークセッションがありました。

終了後に、パンフレットにサインをもらうために並んで小澤監督に映画の感想をお伝えし、「(私は性虐待を受けている)ユイちゃんの立場の者なんですよ」とご挨拶させていただきました。

小澤監督からは「大丈夫でしたか?」とご心配していただきましたが、

 私にとっては「主人公と共に、苦しみ、泣き、叫び、脅える時間が自分の気持ちを重ね合わせられて、共に絶望を味わい、最後の少し抜ける場面に希望を感じられて気持ちを解放できる、そんな時間になり、とても良かったです」ということをお伝えしました。

 性暴力を扱った映画を見ても多くの場合、私が体験したこととズレているので、見ている途中で気持ちが離れてしまうのですが、この映画では最初から最後まで共感し気持ちを入れることができました。

 性暴力と性虐待だけでなく、様々な関係の中での人間の弱さや醜さも生々しく描かれているのがこの映画のもう一つの魅力だと思います。

 それでも、そんな人間の営みをはるかに凌駕するような美しい自然の中での場面も多く、不思議に感情や感覚が洗われるような印象を持ちました。



 性暴力被害の影響をリアリティをもって描いているので、被害経験がある人にはつらい場面もあるかもしれません。心配な方は、複数人で見て鑑賞後にシェアしていただくことをお勧めします。


 また、624日(日)の月光観賞交流会に参加した時は、性被害を経験した人とそうでない人では場面の解釈や映画の理解も異なり、興味深かったです。


 例えば、映画の後半で主人公が通りすがりの男性に対し、ある行動をとる場面があります。私はその時の主人公の行動やその行動をとる気持ちがとてもよくわかったのですが、被害経験のない人はわかりにくかったようです。

 でも「それはこういう気持ちなのですよ」と伝えるとわかってもらえたように思います。


 その場面については、小澤監督からも「わかると言う人とわからないと言う人がいる」という発言があり、映画について話していく中で、より性暴力被害への理解が深まる内容になっていると感じます。

 経験のない人からも、映像として見ることで、より性暴力被害がどういうものかということが実感をもって伝わったと言う言葉が多くあり、映画の力を感じることができました。


 それも「月光」がリアリティをもって描かれてこそ。

 私はどうして「月光」がここまでリアリティがあるのかと不思議だったのですが、交流会で監督とお話する中で、「性的トラウマの有様を描いている」ということがわかりました。

 それは映画で、主人公のカオリとユウを見てくれれば一目瞭然だと思います。

 性暴力加害者の描かれ方にも賛否両論がありましたが、これが日本の現実です。そして、加害者への対応についても考える必要がある課題だと思います。

 心ゆすぶられる映画です。
 新宿では7月中旬くらいまでですが、その後順次上映されるとのこと。
映画「月光」見に行ってくださいね!



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